TOPページ  >>  美術館/作品  >>  ルーヴル美術館


■一つひとつの作品に、物語りがある…ルーヴル美術館

  さあ、いよいよ芸術の殿堂ルーヴルにやって来ました。で、お客さまは苦虫を噛み潰したようなマジメ顔で緊張し、その精髄を汲み取らんとしておられます。 さっそく「デノン館」から入場して真っ先に出くわすのがこの浮き彫り彫刻。 時はルネッサンス、十六世紀も後半。ルーヴル宮が改装され、方形宮南門を装飾した作品でした・・・(沈黙)これは「慈悲」を表す彫刻です・・・(沈黙)そのうち、クスクスクス・・・えっへっへっへっ・・・ これはレッキとした芸術作品で、古代ローマの伝説をテーマにしたものです。ヒゲの生えた「赤ちゃん」はチモンさん。「餓死の刑」を宣告され、牢に繋がれている。乳を与えている「お母さん」はその娘、ペラさん。毎日面会に来て乳を飲ませたのでした。孝行娘に感じ入った判事さんは判決撤回して放免したとか、美談なのです。 自然なものを美しいと感じる感性をルーヴルでは養いたいものです。それを無理して我慢して偽っていると、「父揉みコンパ」やってしまいます、先〜生! じゃ、もっと良く研究したい?胸のあたりにマウス、否ネズミをおいてみて下さい


今日は微笑んでいましたか? 悲しそうでしたか?
見るたびに違う、話かけたら応えそう。
そう、生きているのです!
どこから見てもこちらを見ている。< 顔は斜め3/4、左目が画面中心線上にあるからです。ダヴィンチが「いかにもそこに居るように」描いた。



真っ暗闇の人の世。
黄金色の光を浴びて、ニッコリ微笑んで、指先は天を指す。
虚飾も偽善も嫌い、勇気を持って人々に呼びかけた< 「洗礼者ヨハネ」。< 卑劣な謀略の刃に散った高潔の人は、きっとダヴィンチの理想像だったのでしょう。



…さて、このアンボワーズ城に、アルプスを越えてはるばるローマから、一人の老人が到着しました。供の者三人従えて、ロバに家財道具を大切に積み込み、やって来た老人の名は、レオナルド・ダ・ヴィンチ。六十四才、ダ・ヴィンチは持ち運んだ積み荷のうちでも、三枚の絵をことのほか大切にしていました・・・ で、これがその三枚目「聖アンヌ」です。


あれはもう、かれこれ五百年ほどになりますか、ええ、はやいものです。身の丈二メートルほどもある大男。お名はフランソワ一世と申しました。贅沢好きの見栄っぱり。後世に証拠が残っています。フォンテーヌブロー城、シャンボール城、ブロワ城の一画…


右はアンリ四世の最愛の寵姫ガブリエルさん。突然の謎の死。その後、代わって側室となったアンリエットが左に・・・不思議な絵です、不思議な人の世です。


メディチ家のマリー王妃という人が、自分の生涯を褒め称えて描いてほしい、とルーベンスに頼みました。お金はあったのです。これは二十四枚の壮大な連作の内のごく一部分。旦那さんになるアンリ四世がマリーの肖像画にほれ込んでいるところ。
莫大な財力、強大な権力を以ってしても、歴史を塗りかえることは出来ない・・・教訓になりました。



母マリー・ド・メディシスの横暴に抗し、十六歳で王権を奪回。度重なる謀反を挫き、外敵の侵入と戦い、国の平和と民の安らぎのため、奔走するルイ。それでいて、宮中バレーを創作し、自ら作詞、作曲、演出、出演。絵を描き、料理をし、お菓子を作り、武器の手入れもする。贅を嫌い、シンプル、ナチュラル・ライフを愛した異色の大王、ヴェルサイユ宮殿の基礎を築いたルイ十三世。


「試合を止めて下さりませ」
と泣いて嘆願したのは王妃カトリーヌでした。
それは数年前からある予言を聞いていたからに他なりません。
−−−王は試合によって死ぬであろう。それは、四十の頃であろう。



えッ!何ですか、これはって?
あの人ですよ、見たことないですか?後ろ姿。
どうですか、中々良いでしょ?日本でもそろそろ流行るらしいですね、
ヴィーナスルックが。何とかいうタレントさんはローウエストの
パンタロンに判決チラですって?
フランスでは女子高生の間でもう流行ってます。
でも、判決じゃなくティーバックのパンチョコが。
何しろ元祖がミロです、魅力的なはず。
B=121,W=97,H=129 身長204cm,体重900kg
発見されたのは1820年4月、所はギリシャ、エーゲ海ミロス島の畑の中。
上下両体バラバラ、両腕は発見されず、当人のものらしき右手が
リンゴらしき果実を握って、付近で発見さる。
身元は不明だが古代ギリシャの女神アフロディテ
(ローマ名ヴィーナス)さんであろうことは疑いない。
発見以来整形手術を受けたのは
鼻の先、下唇と右足親指だけ。
胸は形が良いがやや小ぶり。え、やっぱりそれを見たい?
じゃ、マウス、否ネズミを判決のあたりに当ててみて下さい。


黒澤 オサム
>>プロフィール




本サイトはフランス日本語ガイド通訳協会(AGIJ)の公式サイトです。
紹介頂く分にはリンクフリーですが、個々の記事、写真等の無断転載はお断りします。