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■サンチャゴ巡礼路・アラゴンの道・中経地・ハカ(スペイン)

  先日、友人達と南仏PAU(ポー)の街からピレネー山脈を越えてスペイン北西部の町を訪れました。私達の目的は中世の人々がたどったサンチャゴデコンポステーラへの巡礼の道となった土地で開花したロマネスクの文化を辿ることでした。
  その一つの町ハカ(JACA)はかつて巡礼者たちがアルルから出発し途中モンペリエやツールーズそしてポー、オロロン・サントマリー、ソンポルト峠を通るコースが辿った土地でした。ピレネーの山麓ハカは今日人口12000人、標高820mに位置する落ち着いた町で近くにスキー場もあってヴァカンス客も訪れます。
  かつてはアラゴン王国の初代の首都として栄え、とりわけラミロ一世によって築かれた11世紀の大聖堂はスペイン・ロマネスク様式の最も古いものとされサンチャゴへの巡礼者たちが祈祷していったと言われています。
  中央扉にはクリスモン模様を始め生々とした彫刻が見られ、ロマネスクとスペイン・ルネッサンスが見事な大聖堂です。
  町の一角には16世紀フィリップ二世時代に造られたものものしいシタデル(城砦)が残っています。町の一歩外にはアラゴン川にかかる中世の美しいサンミゲェル橋が益々情緒を漂よわせてきます。
  ハカですれちがった人々は皆さん親切でした。このハカの町には40年前の若き日に私が日本から文通していたペンフレンドがいました。会ったこともなく今では住所はおろか名前さえもおぼろげなその幻の友にばったり出会えるという奇跡は勿論起こらなかったけれど泊まったホテルのオーナー一家とりわけオーナーの底抜けに明るい愛嬌のある人柄と赤ちゃんのセナちゃんが私に又、再びハカに来たいという気持ちを与えてくれました。



ハカの大聖堂


ハカの町


大聖堂の正面


クリスモン


セナちゃん


柿本・ブロンド 節子
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