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美術館/作品
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■シャンティレース博物館 BLONDE NOIRE
▲黒いレースの傘
金髪の黒人さんですか? いいえ、レースの名前です。
シャンティの市民にさえ、ほとんど忘れ去られてしまった・・シャンティレース
しかし、王朝時代は、一世を風靡した工芸でした。
現在、数人しかいない、シャンティレースを編める館長さんがいらっしゃるそうなので、
シャンティレース博物館を訪れました。
▲dentelle
噂には聞いていたものの、実物はさらに繊細で、フワ〜っとしていて、鳥肌が立つほど
美しい網目で、「やっぱり、これは芸術だ!」と感動してしまいました。
シャンティレースの起源は、17世紀にコンデ家のプリンセスprincesse de Condé (anne de Bavière)が、
22人の修道院関係の娘たち(les filles rouges)を集めて、レースを編ませたことに、
発しているそうです。そのころはまだ、生成りの絹糸そのものの色合いで、
これがblondeといわれるレースです。
その後、ベルギーや、他のレースと競ううちに、絹糸を黒く染めて編んだ
Blonde noir が一般的になり、これから、『重さ』を抜いて、より、繊細に改良していった
黒のレースがシャンティの定番となりました。
▲ユージェニー
▲ユージェニーと皇太子
ウインターハルターの肖像画でおなじみのナポレオン3世妃 ユージェニーさんの
艶やかな肩をミステリアスに演出するショールは、シャンティレースです。
▲「 ユージェニーと宮廷の夫人たち」ウインターハルター
当時、シャンティ村では、気が遠くなるほどの根気強さで、
女はレースを編み、男は石切り場で働いて、生計を立てていたそうです
ウージェニー妃の肩掛けぐらいの作品ですと、10人で編んでも1年かかるそうです。
ということは、ひとりなら、10年かかるわけですね!
華やかな宮廷人を飾ったシャンティレース
限りなく繊細で、限りなく儚く、限りなく耽美
貴婦人たちが、歴史から消え去っていったように、シャンティレースも今、
忘れさられようとしています。
皆様、シャンティレースの後継者となって、シャンティレースを編んでみませんか?
シャンティレース博物館
musée du Patrimoine & de la Dantelle Chantilly
34 rue d'Aumale 60500 CHANTILLY
Tel.03 44 58 28 44
Mercredi & Samdi
10h a` 11h30 15ha`17h30
アクセス
シャンティ城から、徒歩10分
ルモニエ 美千代
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