19世紀半ば過ぎ文盲極貧の乙女が自分の生まれた小さな町(当時4000人)を聖都にすると言う奇跡がフランスで起きました。少女の名前はベルナデット・スビルー(Marie-Bernarde Soubirou通称Bernadette写真1)、町の名はルルド(Lourdes)と言います。
現在、この町を訪れますとまず狭い通りにホテルが林立しているのに驚かされます。現在人口1万5千の小さな町が首都パリに次いで訪問者たちを宿泊させるキャパシティーを持っているのです。しかも訪れる人たちは殆どカトリック信者で、フランスおよび世界各地から巡礼に来ます。
ベルナデットはピレネー山脈の麓にある町に生まれました。父は水車小屋を営んでいましたが寛容すぎる経営と工業化していく時代の流れについて行けず破産します。スビルー家は極貧の状態に追いやられます。移り住んだ家では家賃も払えなくなり、昔、牢獄に使われ<人間の住むところではない>建物で生活することを余儀なくされます。湿気が多く不衛生な建物の一部屋に一家6人が暮らしていたのです。しかもベルナデットは喘息持ちで貧弱な子供でした。
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