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■ル・アーヴル Le Havre

世界遺産の近代都市オーギュスト。ペレの成し遂げた偉業。

  おすし屋のご主人がおすしをにぎりながらお馴染みさんと話ている。 ”朝起きて窓を開けたら磯の香りと共にオゾン一杯の海の空気が入ってくる。これだけで人生が違ってくる”と。。。。
  フランソワ1世の命によってノルマンデイのセーヌ河口に商業港の建設が始まり魚師の町も建設されたのが16世紀。唯1件の戦災から免れた船主の住まいを訪ねた後、 魚市場のカフェに座り”ほたて貝、踊りえび、ひめじ、メルラン、うなぎ。。。”等の叫び声を聞きながら生ビールやコーヒーを味わうのはここでの楽しみのひとつだ。  この地区での楽しみのひとつはレストラン探し。 ブルターニュでも味わったことのない美味しいクレープ屋がある。勿論ガレットも。

  1944年の爆撃で街の90%が消滅する。 マルセイユに次ぐ商業港はいつまでも廃墟のまま放っておく事ことは許されない。”鉄筋コンクリートの巨匠”と言われるオーギュスト。ペレとそのグループによって150Haの地域を以前の伝統的な街作りを意識しながら、近代化えの熱い思いを抱いてまさに革新的な都市に再復興させる偉業を成し遂げたのである。 ペレは”コンクリート、それは我々が生み出す石である”と言った。2005年七月、ヨーロッパ近代都市として世界遺産に登録された。

  ペレのアパートを見学する事ができる。人間の背の高さを基準にした設計はルコルビジエのそれを思わせる。サンジョゼフ教会の木造建築を想像させるコンクリートの教会、内に入ればユレ女史の考慮された清らかなステンドガラスの光に心が打たれる。

  そして大きな楽しみはマルロー美術館、ぎっしり詰まった19世紀の近代絵画、127枚のブダンの絵、珍しいモネのベトイユの作品等が楽しめる。


石原 みね




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