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■パリのエコロジック風景(2)

ミレニアム(2000年)を迎えるにあたって、パリ市は本格的エコロジック政策に着手し始めた。まず<パリの空気>と銘打った気球を高々と揚げたのだ。かつてシトロエン自動車工場があったところを市民の憩いの場(シトロエン公園)に変えて、ここに気球を設置した。更に、ヴェルサイユ行きRER・ C号線の高架を大改造してパリジャン達がセーヌ河のほとりに直接行けるようにした。現代社会が奪っていたセーヌをパリジャン達に返したのだ(写真4)。ちなみにバルーンは有料で150mまで上がり、明かりがグリーンの場合は<安心できる空気>、オレンジは<要注意>、そして赤は<危険>を意味する。
 

写真4
 
エコ政策の大エベントは、特に、トラムウェイ(路面電車)を再出現させた事だろう。1937年以来車社会によって邪魔者扱いされたトラムウェイが69年振りにモダンな姿で復活したのだ。2006年12月の事だ。T3と名付けられたトラムウェイはパリ南部の環状道路を走っているが近い将来、パリを一周する路面電車となる。T3は地下鉄12号線のステーションもあるポルト・ドゥ・ヴェルサイユでT2と連絡されている。T2は西郊外のセーヌ河左岸を走りながらヨーロッパ最大のビジネス圏ラ・デファンスへと向かう。車通勤や地下鉄混雑を避けたい多くのビジネスマンを朝夕運んでいる。
 

写真5
 
路面が芝生で覆われたトラムウェイ・T3はエコ政策を生き生きと証明しているようだ(写真5)。

協会HP文化部
 

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