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■ミシュラン・ガイド 2010年

今年のミシュランガイドは3月4日に店頭に並びました。

3星レストランは去年と変わらず26店、パリにはそのうち10店もあります。数は変わりませんが、去年まで3星だったアヌシーのマルク・ヴェイラが星を返上し(という事は、ミシュランには何もインフォメーションが載らなくなることです)、新たに南フランスの小さな村の”l'Auberge du Vieux Puits”のシェフ、ジル・グージョン(Gilles Goujon)が3星獲得して話題になっています。

このオーベルジュは、ナルボンヌから32km、標高298メートルにある人口344人の小さな村にあります。”お皿の上の子牛は、物語りを語らねば、、、”などとシェフが言っていますので、一度行ってみたくなる気になるレストランです。

2星は全国で77店あり、内パリ及びパリ周辺では14店あります。 昨年は15軒あったのですが、エレーヌ・ダローズが星1つ落とし1星になり、(この店が星を落としたのは納得!)クリヨン・ホテルのl'Ambassadeursが表記を断ったようです。そのかわり、17区のBigarradeが2星獲得です。

1星から2星になった話題のレストランは、ノルマンディー地方の観光地オンフルールの”Sa.Qua.Na”で、店名はSaveur(味覚)、Qualité(品質)、Nature(自然界の風味)を意味し、日本語の”魚”をもじった命名で、粋ですね!

シェフのアレキサンドル・ブルダ(Alexandre Bourdas)は日本滞在も長く、料理も店も、今風の<禅>を基調としています。

1星は全国で455軒あり、パリ及びその周辺には56軒もあります。 今年の話題は、去年オープンしたばかりの2店が揃って1星を獲得したことです。両方共とても狭い店で、それぞれの店の若いシェフは、パリの3星レストランのアストランスで修行したそうです。

その一軒が、”Yam'Tcha”(飲茶)で、たった20席しかありません。シェフの アデリーヌ(Adeline Grattard)は30過ぎたばかりのフランス女性で、中国人のご主人が<お茶のソムリエ>です。ここは食事と一緒にいただくお茶が本当に美味しく、アジアとフレンチのフージョンそのものの今風レストランです。フランス人には、ワインの替わりにお茶を頂きながらの食事というのは珍しい事と思いますが、これから流行になるかもしれません。

新たに1星を獲得しましたもう一軒が、日本人シェフの”Passage 53”で、グラン・ブールバールにある古き良き時代のパッサージ・パノラマの中にある小さなレストランです。味は大変繊細で、1星以上の味です!

この2つのレストランはなかなか予約が取れない状態ですが、とくにPassage 53は、今年一番に行って頂きたいレストランです。



松下 光子
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