TOPページ  >>  美術館/作品  >>  マキシム・アール・ヌーヴォー美術館






  ピエール・カルダンは、服飾デザイナーとして初めてフランス芸術アカデミー会員に選ばれた人ですが、1981年からは、レストラン・マキシムのオーナーでもあります。 また、彼はアール・ヌーヴォーの収集家でもあり、世界各国で買い集めた550点以上の膨大なコレクションが、歴史的建造物に指定されているレストラン・マキシム上階の12もの部屋で一般公開されています。
  マキシムの歴史は、パリの古き良き時代"ベル・エポック"の物語です。1893年にマキシム・ガイヤールはロワイヤル通りにビストロを開店しました。そのあまりぱっとしなかった店を、ギャルソン上がりでホテルの支配人にまでなったウージェーヌ・コルニュシェが買い取り、当時の流行に合わせ、イギリス風に"Maxim's"と店名を変え、店内をアール・ヌーヴォースタイルに改装して今日に至ってます。
  見学はマキシムの風刺画家といわれるセムの絵の部屋から始まり、シャネル5番の瓶の中のココ・シャネルや、ロスチャイルド、プルーストなどが面白くおかしく描かれ、当時の上流階級の社交界の様子が伝わってきます。
  コレクションは、家具、ランプ、食器にまで及び、マジョレル、ティファニー、エコール・ド・ナンシーなどの作品が所狭しと並び、乙女と水、とんぼ、草花などの自然の世界が持つ優しい曲線のモチーフが、私たちをゴージャスな幽玄の世界に引き込んでくれます。
  水、木、金の12時からは、予約が必要ですが、美術館見学後、マキシムのレストランでフランス料理のランチを特別値段110ユーロにてというコースもあります。
  ちょっとおしゃれをして、マキシムで"1900年"のパリに出会われてはいかがでしょうか。

最寄り駅:コンコルド
電話:01-4265-3047
入場料:15ユーロ
ガイド付き見学のみ(英語、仏語)
14時、15時15分及び16時30分(月、火休み)


松下 光子
>>プロフィール



本サイトはフランス日本語ガイド通訳協会(AGIJ)の公式サイトです。
紹介頂く分にはリンクフリーですが、個々の記事、写真等の無断転載はお断りします。