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■2015年、パリにまた新モニュメント誕生!!


(写真1)
 
 メトロ5、7号線、ポルト・ド・パンタンとポルト・ド・ヴィレット間にあるヴィレット地区にまた新たなモニュメントが誕生します。シテ・ド・ラ・ミュージック(音楽館)の隣に今年(2015)1月オープンするパリ・フィルハーモニー・コンサートホールです。
 シテ島から西の方のブルジョア地区に歴史・文化・芸術的なモニュメントが偏って集中していることを反省したパリ市はポンピドー文化センター建築を契機に東手の庶民地区に新しいモニュメントを積極的に建設して来ました。バスチーユ・オペラ座、国立図書館、ヴィレット地区開発がその典型的な例になります。そのヴィレット地区にパリ・フィルハーモニーの新モニュメントが完成することは20世紀末から営んできた次世紀に向けての都市計画の成功を物語るものです。
 

(写真2)
 
環状高速道路(peripherique)から見ますと形の全く整っていないという印象を与える新建築(写真1)ですが、ヴィレット公園からは全く姿を変えて鳥がはばたき飛び発って行くような印象を与えます(写真2)。まるで未だ形になっていない折り紙がやがて大きな鳥に変わって行くような印象を与えるのです。そして鳥は羽ばたきを始め今にも飛び発ちそうです。それは白い楽譜の上で未だ乱舞し交錯している音の記号がやがて形を為し美しい調べに変わって行くような感じです。新建築は一見不可解な構造をしていますが音楽を創造する力が溢れているように思われます。
 

(写真3)
 
コンクールに懸けられて選ばれたジャン・ヌーベル(Jean Nouvel)チームの設計はパリの都市、音楽館(写真3)、ヴィレット公園、環状高速にハーモニーするようにと造られているそうです。また新モニュメントのロゴは二つのP(PARISとPHIL)が耳の形として重なりそれが同時に重なるハートように見えるという楽しいロゴです。
 パリの庶民地区に新たに造られたパリ・フィルハーモニー・コンサートホールはあらゆる層のパリジャンたちにあらゆる音楽を提供できる場になりそうです。(写真は2014年12月25日撮影) 

Jean Nouvel:フランスを代表する建築家。69歳。パリ・アラブ文化会館、ルーブル・アブダビ美術館など手掛ける。
 

パリ・ガイド通訳協会文化部
 

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