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■8月のある日エッフェル塔で、、、!

 パリのシンボル・エッフェル塔は観光客だけを惹きつけているのではありません。パリのシンボルであるだけにここでは時にシンボリックなデモンストレーションが行われます。
8月の初め、塔の下で客を待っていますとシャン・ド・マルス公園の方から横断幕を持った人たちがふいにやって来ました。驚いたことに横断幕には日本語が!<核兵器廃絶>と書かれているではありませんか!しかも横断幕の後ろを静かに行進して来る人たちは白い仮面をかぶっています。塔の下まで歩いて来た20数名のサイレントデモ隊はおもむろに地面に寝ころびました。
白い仮面が意味するものは原爆によって完璧に消された生命でしょうか。あるいは原爆によって招来する人類消滅の危機を警告しているのでしょうか。何とも不気味な光景でした。この日は8月8日。ヒロシマとナガサキに原爆が投下された記念日の合間のことでした。
 
 
 それから2週間後、シャン・ド・マルス公園では1年かけて来仏を準備した東北地方の中・高校生たちが被災地復興への祈願と原子力発電への警告を込めたデモンストレーションを行いパリジャン達に感動を与えました。
空に浮かんだ赤と青の風船は津波の高さを現わすものだそうですが、この日は快晴、エッフェル塔が平和と復興の守護神として仁王立ちしているように見えました。
 
 

ガイド通訳協会HP文化部
 

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