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■ワイン博物館
ワインの国フランスにワイン博物館があるのは当然としても、パリにあるワイン博物館は意外に知られていません。それはこの博物館が意外なところにあることと、プライベイトであるからかも知れません。パリのワイン博物館は高級住宅街パッシー地区に隠れるようにしてにあるのです(写真)。
パッシー地区のあるシャイヨの丘は良質の石灰岩から成っており、石灰石採掘は中世時代から行なわれていました。博物館はこの石切り場の空洞を使っていますので日本人ツーリストには強烈な印象を与えることでしょう。中世末期(15世紀末)には聖フランソワ・ドゥ・ポールがここに修道院を創設しました。丘にはぶどう畑が作られ、醸造されたワインは樽詰めされて石切り場跡の貯蔵庫に収められていました。ここは現在、予約制でお昼だけ食べられるレストランになっおり、夜は予約しますとパーティーを催すことができ、民間会社や企業がよく利用しているようです。
博物館に入りますと右手がレストランで、左手に行きますと狭い空洞を利用したワインの歴史を物語るミュゼになっています。土を掘る道具、ぶどうの木を植える道具、枝を剪定するナイフ、害虫対策器械、樽造り、ボトル、キャラフ、栓抜きコレクションなどが豊富に陳列されています。訪問の途中、人物像で興味を惹くのは文豪バルザックとナポレオン(写真)です。
博物館は前世紀の半ばごろはエッフェル塔のレストランの酒蔵になっていたそうです。そしてワイン博物館としてスタートしたのは1984年と意外に新しく、フランスの各地にあるワイン振興協会の集合体であるEchansons de France(echanson ;王候貴族に酌した人)が、民間組織としてレストラン付きミュゼを立ち上げたのです。したがって、博物館の中でグルメとワインの実践的体験ができるようになっています。
ワインの博物館が16区の<水の通り rue des Eaux>にあるのも変な話ですが、実はこの辺りは女性の体に良い水が湧いていたところでブルジョア家庭がこのあたりに住宅投資したんだそうです。パリ16区の高級住宅街の地下にあるというユニークな博物館でワインの歴史に触れながらグルメとワインを満喫するのもパリ滞在の味ある楽しみ方ではないでしょうか。
Musee du Vin
rue des Eaux 75016 Paris
Tel; 01 45 25 63 26
http://www.museeduvinparis.com
10h-18h(月休)
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